縄文人と私達 〜 注31

公開: 2022年10月2日

更新: 2022年10月29日

注31. 斐伊川

島根県の中央部を流れる川で、質の良い砂鉄が採取できることで知られています。斐伊川は、川底が浅く、氾濫(はんらん)し易い大河です。毎年、台風の季節になると、斐伊川は氾濫するため、斐伊川沿いに住む人々は、毎年、若い娘を生贄(いけにえ)として差し出す習慣があったと言われています。

古事記の神話では、この斐伊川を8つの頭を持ったヤマタノオロチとして、スサノオがそのオロチ(大蛇)を退治する物語にしています。オロチを殺したスサノオが胴を切り裂いて草薙剣(くさなぎのつるぎ)を見つけ出すくだりは、斐伊川の砂鉄から作られる玉鋼(たまはがね)から、刀が作られることを意味していると考えられています。

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